アジアの発展途上国で月々5万円で生活できるなどと大ウソを垂れ流している悪いユーチューバーが跡を絶ちません。いまどき為替レートの弱すぎる円でそんな生活できるわけがありません。見つけた記事によれば、こういう動作配信者は高級リゾートに宿泊しながらアジアでの「極貧バックパッカー」を装って、撮影が終わればすぐにホテルに取って返して高級な生活をするのだとか。とんでもないですね。

フィリピン生活のヒント集
物価は安い場合もあるが為替レートで台無しになる場合も…
今やフィリピンペソは日本円の3倍近くするんですから、5万円っていったら2万ペソにもなりませんし、そんなんで生活できるわけがありません。
マクタン島内の安っすい賃貸でも家賃払って光熱費とインターネット代払ったらおしまいですよ。マンションやサブディビジョンなら家賃にさえ足りない可能性「大」💦
電気代がとにかく高い
フィリピンでは電気代が異常に高いです。エアコンとか扇風機を四六時中つけていないと暑いので・・・。どんなにがんばっても1ヶ月4000ペソ(1万円強)は絶対しますから。
インターネットの方は、PLDTなどの光ファイバーではなく、SmartやGlobeも5Gが届くエリア内であればポケットWiFiみたいな携帯型ルーターのほうが喫茶店などでも使えますし、なにかと便利だったりします。ただし高層マンションなどで40階以上などですとふつうはポケットWiFiは使い物になりません
まあまあ安い水道代とガス代
逆に、なぜか水道代とガス代はえらく安いです。ただし、水道は飲まないほうが良いです。20リットルくらいで約30ペソから100ペソくらいのウォーターサーバのボトルを買う(持ってきてもらう)ことになります。
ガスはガス屋さんに行ってタンクに入れてもらう形式が多いですが、そんなに高くないです。筆者の家ではなぜかイワタニみたいなガスボンベをいれるカセットコンロみたいなので煮炊きをしています・・・あのカセットタンクも空になったら店に持っていくと充填したやつと交換してくれて1本20ペソから50ペソくらいです。1週間で2~4本くらい消費しているみたいです。
食料品は圧倒的にやすいが…
基本的に市場などで買える食料品はものすごく安いです。青唐辛子3本で5ペソとか、50ペソ以下で手に入るものが多いです。肉類も日本よりは圧倒的にやすいです。
ただし、外国の食材、日本の食材は輸入コストが高いので日本で買うより3~5倍ほど高いです。日本の食べ物しか受け付けない人はフィリピンでは暮らしにくいかもしれません
そして、成長促進剤や化学成分をふんだんに使ったヤバイ食材も多いので、安易に安いからと言ってよく調べないで買うのはNGです。
安生活の救世主「シログ」

「シログ(silog)」とは、フィリピンの大衆食堂や朝ごはんの定番メニューで、ご飯(sinangag=ガーリック炒めご飯)+目玉焼き(itlog)+メインのおかずを組み合わせたワンプレート料理の総称です。
たとえば、
・タプシログ(Tapsilog)=牛肉の甘辛炒め(タパ)+シナンアグ+イットログ
・トシログ(Tosilog)=甘い豚肉のトシーノ+シナンアグ+イットログ
・ロングシログ(Longsilog)=フィリピンソーセージ(ロングガニサ)+シナンアグ+イットログ
など、メインが変わると名前も変わります。
バリエーションも豊富で毎日食べてもメニューが被ることは少ないです。
そしてどれも安いです。
店によっては具なしスープ(クノールのシニガンミックスをお茹でといただけみたいなもの)が付くことも。ローカル食堂やファストフード、ホテルの朝食でも大人気です。
朝だけでなく昼食・夜食にも食べられています。
安生活の救世主その2「エビのシニガン」

これ、セブなどシーフードのメニューが豊富な地域限定ですが、シログをおいているカレンデリアなどには「エビのシニガン」もおいている確率が高いです。
このエビのシニガンは野菜たっぷりで、エビが入っていて、通常は2~3人前あります。これをご飯なしで行くと一人で食べればかなりお腹いっぱいになります。
値段は150~300ペソ以内。
なにしろ野菜豊富+肉がほぼ入っていない=油分が少ないので、ヘルシーです。注文するときにシニガンミックスを使っているなら、塩を入れないように頼めればベスト。シニガンミックスを使っていない店なら塩は「控えめ」でと注文すれば普通は対応してくれます。「palihug, gamayi lang ug asin ha, kay taas akong BP(パリホグ、 ガマイ ラン オグ アシン、 カイ タアス コグ ビーピー)(=おれ高血圧だからさー塩を控えめにしてください)」などといえば対応してくれるかもしれません(笑)
「え?BP?なにそれ?」みたいになったら「Highblood(ハイブラッド)高血圧のスラング」といえば絶対わかります。
まだまだあるある日比生活比較!!
★治安・防犯意識
日本と比べるとスリや盗難、詐欺への警戒心がかなり必要。夜道の一人歩きやスマホの無防備な持ち歩きは避けた方がよい。最近ではマニラで日本人を標的にした拳銃強盗が多発しています。
それでなくても暗い夜道などは絶対に歩いてはいけません
★病院・医療
医療水準や設備は私立病院なら一定レベルだが、公立は日本と全く別物。緊急時や慢性疾患への対応、保険の有無など事前の備えが重要。そして医療費はひっくり返るくらい高い。外国人とみるやいなや「ぼったくりモード」に入る医者。ウソの病名を行って高い薬や注射をする。
1日に1回しか検査をせず、何日も入院させる。退院時に医者のサインが必要だが、退院日が近くなると医者が蒸発する💦
★公共交通機関・移動手段
日本のような正確な時刻表や清潔な公共交通はまずぜったいに皆無。
ジプニー、トライシクル、バイクタクシー、配車アプリ(Grab等)が主流。渋滞も頻繁。
トライシクルは乗り合いならかなり安いが、他のフィリピン人といっしょに乗りたくない場合は「貸し切り」に。貸し切りは乗り合いよりだいぶ高い。
Grabは高めだが、料金トラブルが少ない。
乗車して早々に「現金で払ってもらえるか?」などと言ってくるドライバーがいる。
こういう場合は、即座に「1点の評価」をするとともに、Grabに苦情を申し立てるべし。
観光地では怒りを通り越して呆れるほどのぼったくり価格。
★ゴミ処理・衛生環境
ゴミ収集の仕組みがエリアによって大きく異なり、ルールが曖昧。日本のような分別・定期回収は期待できない。ゴキブリやアリなど虫対策も必須。
このあたりは近所の人やマンション・サブディビジョンのセキュリティーや管理者によく聞くべし。
★ビザ・滞在資格
長期滞在には観光ビザの延長やリタイアメントビザ、学生ビザなど独特の制度がある。
うっかり延長を忘れると罰金や出国強制のリスクも。
(そしてブラックリスト入りのリスクも高まる)
★現地語・英語力
日常生活は英語でだいたいなんとかなるが、細かい手続きや市場、行政関係はビサヤ語・タガログ語が必須の場面も多い。
言語ストレスは日本以上。
しかし、フィリピン人に対してあまり派手に現地語を話せるアピールはしないほうが良い。
理由は多分すぐ分かると思う💦
★交通マナー・道路事情
クラクションは日常茶飯事。
歩行者優先の概念はゼロ!
信号が壊れていたり、横断歩道があっても止まってくれないのは当たり前。
★銀行・ATM・金融サービス
ATMは頻繁に現金切れや故障あり、長蛇の列になることもしばしば。
両替所もレートや手数料がまちまち。
日本のキャッシュレス社会に慣れていると現金主義の多さに戸惑うことも。
そして銀行の係の女の態度のでかいことでかいこと。
何度もぶんなぐってやりたいのを我慢するはめに・・・(笑)
最近ではGCASHなどの便利な決済方法がでてきて本当に便利になった。
★賃貸・不動産の契約
賃貸契約は日本のような敷金・礼金システムや契約書の細かさは皆無。オーナーとの口約束や独特なルールが多いので要注意。
ただし要注意なのは、契約書をよく読むこと。
「借り主が設置したものは退去時に持ち去ってはいけない」
などのふざけた条項をしれーっと書いている家主も多いので契約時には十分に注意しましょう!
また、フィリピンでは基本的に入居する人が部屋を清掃・改装するのが普通。
退去時は全部ぽっぽらかしてでていく人も多いので、契約書にはどうでもいいSIMカードの電話番号を書いておくのが「吉」(笑)
ちなみに、直さないと住めないような設備の故障や欠損に関しては、借りる側が修繕し、その修繕にかかった費用を家賃から相殺してもらうこともよくあるはなしなので、
「壊れたゲートを治すのでXX月とXX月の家賃は無しで!」
のような約束をする場合も多々あります。
家主とは有効的に交渉できるような人間関係をつくっておくと良い。
★インフラの安定度
停電・断水は地方だと特に日常茶飯事。バックアップの水タンクや発電機、ろうそく、懐中電灯の有無は生活の質を左右する。
ちなみに、電気屋さんで売っているUPS(無停電電源装置/APCなど)などをWiFiのルーターにつけておくと、停電してもネットは使えるといううれしい現象になる。
さらにFireFlyなどのメーカーではバッテリー内蔵の室内照明(高輝度LEDライト)なども売っているが、筆者がおすすめしたいのは、バッテリー内蔵の「扇風機」!
はっきり言って、停電して暗いのはなんとかなるが、暑いのは如何ともしがたい💦
これがあるのと無いのとでは停電ライフを生き残れるかどうかみたいなことになる(笑)
★現地人の気質・文化
良くも悪くも「なんとかなるさ」の楽観主義。細かい時間や約束、仕事の進捗への感覚は日本と全然違う。
8時に来いといったら、日本人なら7時50分には来ていてほしいところですが、フィリピンでは8時59分までが8時です。
「ちょっと早かったかな」ばりに登場するので「イラッと」することもしばしば(爆笑)
このへんはフィリピンに長く住んでいるとどうでも良くなってきます(笑)
★役所・行政サービスの遅さ・煩雑さ
日本の市役所や区役所のように「整理券を取って番号順に呼ばれる」「数分~数十分で処理が終わる」…という感覚は通用しない。
フィリピンの役所はとにかく待ち時間が長く、書類を何度も提出し直させられたり、「担当者が不在で今日はできない」と言われることもしょっちゅう。
必要書類も突然変わることがあるので、何度も通う覚悟が必要。
★郵便・宅配事情
日本のような宅配便の追跡サービスや、正確な配達日時の指定はまず期待できない。
郵便物の紛失・遅延も珍しくなく、通販で荷物を送ってもらう場合は「届けばラッキー」と思った方がよいレベル。
DHLやFedExなど国際宅配大手は比較的安心だが、現地の宅配業者は連絡も取れず荷物が行方不明になることも。
★郵便・宅配事情➔ 重要書類や貴重品の郵送はかなりリスクが高い。
ちなみにちょっと一見高額そうに見える商品を海外から買い付けたりすると、関税と称して法外な金額をむしり取ろうとする税関吏もいます。DHLなどのクーリエサービスと結託していることが多く、「払わないなら何日でも倉庫に留め置くが、倉庫料は毎日加算されていくからな!」などと言われたりしますので要注意です。
筆者などインストラクターコースやダイブマスターコースの教材をオーストラリアのPADIアジアパシフィックから輸入する場合は、PADIジャパンさんの日本の倉庫から宅急便で送ってもらって、日本で受け取ってセブに持っていくということをやっています。これが一番安全でっす。
★PLDT光回線 vs ロケットWiFi
PLDTの光インターネットは安くてそこそこ使えるプランなら月々2000ペソほどです。そしてポケットWiFiの上位機種(5Gが使えるエリア用)のロケットWiFiならプリペイドのプランが選べて、100ペソ以下のプランから30日使い放題の999ペソプランまでかなり幅広く選ぶことができます。
実は筆者、初期型の小さいロケットWiFiと、モバイルバッテリーを兼ね備えた最新のバージョンのロケットWiFiを2つ持っていますが、初期バージョンは24時間つけっぱにしていると、内部的になにかがおかしくなって回線が切れてしまうという謎のバグがあります。