引き算:コツコツ型で計算力アップ
華やかさはないけれど、地道に練習することで「確かな計算力」が身につく。算数の土台を支える縁の下の力持ち。それが「引き算」です。
小学校に入ると、子どもたちはまず「足し算」を学び、次に「引き算」にチャレンジします。
足し算は生活の中でも直感的に使いやすいのに対し、引き算はちょっと苦手意識を持つお子さんも少なくありません。そこでこの章では、ご家庭でできる「引き算」の教え方やコツをご紹介します。
前提条件
まずは足し算をマスターしてからこのブログを読んでください。
引き算ってなに?身近な場面からスタート
引き算は「もとの数からいくつか減らす」計算です。
まずは生活の中で引き算が登場する場面を一緒に探しましょう。
例:
・おやつが5つあって、2つ食べたらあと何個?
・10人で遊んでいて、3人帰ったら残りは何人?
こうした「減る」や「残る」を体験を通して意識させてあげると、引き算への抵抗感が減ります。
具体物を使ってみよう
おはじきやブロック、折り紙など、実際に「物」を使って数を減らす体験をすると理解が深まります。
やり方:
例えばおはじきを8個並べる。
➔ 3個を横によけて「今いくつ残ってる?」と聞く。
➔ 実際に手で動かして数を数える。
「見て・触って・数えて」体感することで、式(8−3=5)と実際の意味が結びつきます。
言葉で説明しながら進める
「さいしょに〇個あって、そこから△個減ると…残りはいくつ?」と、言葉で考えを整理しながら計算式を書いていきます。ただ計算式を解かせるだけでなく、「何を引いているのか」を毎回一緒に確認すると理解が定着します。
さくらんぼ計算で引き算を「可視化」する
繰り下がりのある引き算(例:12−7など)は最初は混乱しがちです。
そんなときはさくらんぼ計算の登場です。
10のかたまり(10円玉、おはじき2色など)を使い、
「10から7を引く」を実物で練習。
「まず10から引いて、次に残りを引く」と段階を踏む。
計算だけでなく、「分けて考える」練習にもなります。

さくらんぼ計算でも解ける
数値線で解いてみる
数直線を紙に書いて、左へジャンプするイメージで引き算を体験させましょう。
例:
・12−7の場合、12のメモリまで印をつけ、そこから左へ7つ戻る。
・1から残ったメモリまでの数字が「答え」になる。
数直線を使うと、繰り下がりや「数が減っていく感覚」が目で見てわかります。

筆算もやってみよう

筆算にも慣れておこう!
最初は簡単な計算から、
だんだん難易度を上げていく。
答えが不安なら数値線やさくらんぼ計算を駆使して「検算」してみる。
ゲーム感覚で楽しく
引き算カードを作ってクイズ形式にするのも良いと思います。
・すごろくで「◯マス戻る」ときに引き算を考えさせる
・おやつやおもちゃの分け合いで「あと何個?」をクイズにする
・足し算のときにやった数当てゲームも有効です
日常の中に引き算を取り入れると、自然と計算力が身についていきます。
意外と重要な「検算」
電卓やパソコンを使って簡単に答えを出して検算するということも良いのですが、計算の過程や、計算の根拠を確かめるためには、いろいろな答えの出し方を使って、最初に考えた計算方法が正しかったのかを確かめる(検算する)ことが重要です。
ぜひお子さんといっしょにやってみてください。
まとめ
引き算は「コツコツ練習して力がつく」計算です。
焦らず、生活の中で繰り返し「減る・残る」を意識させてあげることで、無理なくマスターできます。
ご家庭でも楽しみながら、お子さんと一緒に引き算にチャレンジしてみてください!