そのダイブショップ本当にダイジョウブ? -ダイビングを値段だけで選んでませんか。知らないととんでもないことになりかねないダイブショップ選び-

bad instructor sample

みなさんは、スクーバ・ダイビングをやったことはありますでしょうか? なかなか高額な遊びなので、経験者は多くないかもしれませんが、私達が暮らしている地上の世界とはかけ離れた水中世界に魅了され、スクーバ・ダイビングを楽しんでいる方も多いかと思いますが、最近、気になる傾向を発見してしまったので、ここで警鐘を鳴らす意味も込めて、ダイビングのガイドを申し込もうとしているそのショップが、本当に信頼できるショップなのかどうかを一発で見抜く方法を伝授いたします。

ダイビング・ツアーをトリップアドバイザーなどの口コミサイトで選んでは絶対にいけない深いわけ

口コミサイトには書いていないダイブセンター・ダイブインストラクターの最も重要な情報

 魚が沢山いた、船長が無理を聞いてくれて遠くまで行ってくれた、インストラクターがライセンス講習中に写真をいっぱい取ってくれた(※1)、ランチでサムギョプサルが食べ放題だった。どれも魅力的な言葉ですが、ちょっとちょっとまってください。あなたがそのダイビング・ショップに予約を入れるときに、絶対に知っておかなければならない情報があるのをご存知ですか?
※1 PADIでは、安全のためにインストラクターが水中での講習中に水中カメラを操作して写真を撮ることを禁止しています。

まずは、知らなければならない最低限のこと

 ダイビングの業界では、生徒にコースを教えて良いのは、ステータスを更新済みで、保険に加入済みで「ティーチング・ステータス」のインストラクターのみです。
 一方、ダイビング・インストラクターを補助したり、ファンダイビングを引率できるのは、ステータスを更新済のダイブマスターかそれ以上のプロフェッショナルランクを持ったダイバーのみです。
 オープン・ウォーター・ダイバー・コースやアドバンスド・コースを修了したばかりのアマチュア・ダイバーは、ダイビング講習に関わることは一切出来ません
 また、日本では、ダイビングショップで働くためには、潜水士の資格が必須です。

ダイブショップにもランクやステータスがある

さて、インストラクターやガイドに厳しいステータス条件があることがわかったと思いますが、実はショップにも様々なタイプが有るのをご存知でしょうか?
実は、ダイブショップは大きく分けて2種類存在します
1つ目は、PADIなどの認定団体から認定を受け、定められた保険に入り、緊急用酸素などの救急器材を装備し、一定の条件を満たして営業をしているショップです。このようはダイブショップは、認定団体から指導をうけているため、保険に加入していないなどの無責任な営業をしているところは少ないと言えます。
また、ショップにランクがあり、例えばPADIを例に取ると、
・PADI ダイブセンター/リゾート
・PADI5スター・ダイブセンター/リゾート
・PADI5スターインストラクター開発センター/リゾート
・PADI CDC (キャリアデベロップメント)センター/リゾート
とランクが上がっていきます。
当然、高位ランクのショップは、信頼と実績があり、PADIからも一目置かれる存在であることは間違いありません。

認定団体に所属していないダイブセンターがある??

 問題は、2つ目の種類のダイブショップです。実は、ダイビングプロフェッショナルになると、認定団体の認可を受けなくても、自分でダイビングサービスを始めてしまえます。認定団体に年会費を払ったり、保険に入ったりしなくても、すぐにダイビングサービスを始められてしまいます。 もちろん、そうしたダイビングショップの中には、優秀なガイドさんのいる店も少なくありませんが、中には、保険未加入、ダイビング・プロ資格の更新をしないないノンアクティブ・ステータスの人間が堂々と毎日ファンダイブを引率したりライセンスコースをやったりしている悪質なケースも多くあります。そういう店に限ってソーシャルメディアやトリップアドバイザーなどの口コミサイトで高得点を出していたり、ウエブサイトを大々的にやっていたりして集客しています

どうやって見極めるの??

ウエブサイトやソーシャルメディアの内容からは、これらのショップを見分けることは、かなり難しいことと思います。思いきって、ショップにメールや電話で聞いてしまえれば一番簡単なのですが、そんなぶしつけな質問をいきなりするのがためらわれるような人は、どうすれば良いのでしょうか???

ちゃんと救済方法があります

実は、正しいステータスのダイブ・プロなのか、認定団体から認可を正しく受けているショップなのかを見極めるのは、すごく簡単なのです。

正しいステータスのダイブ・プロフェッショナルかを見極める

まずは、ダイビング・プロフェッショナルが、しっかりとステータスを更新していて、ダイビング活動をして良い状態にあるのかどうかを、世界最大の認定団体PADIを例にとって調べる簡単な方法をお教えします。

PADIのウエブサイトにアクセスする

プロのダイバーには、プロ番号という番号が割り振られています。このプロ番号から、そのダイビングプロフェッショナルが、そもそもプロレベルの認定を受けている人物なのか、しっかりとステータスの更新をしている人なのかを知ることができるようになっています。
日本語のサイトは、ここになります
もしも、ここで、「未更新・退会、もしくは海外メンバー」のようなエラーが出る場合は、そのダイブプロは、日本以外の海外で活動サれている方の場合がありますので、その場合は、以下のサイトから検索ができます。
英語のサイトは、ここになります

すべて正しく更新しているダイビング・プロフェッショナルは、以下のようにすべて緑色のシグナルが表示されるはずです。

検索結果を読む

member status

ここで、赤いストップマークが出ている場合、正しくメンバー更新をしていません。要注意です。一人でダイブセンターを経営している御仁が、メンバーステータスを更新せず、保険も未加入で、事故を起こしたらどんなにつまらないことになるか、想像するのは難しくありませんね。
上記のメンバーは、「IDC Staff Instructor」という上級インストラクターであり、ちゃんとティーチング・ステータス(authorized to teach)になっていることがわかりますね。この時点では、安心できるダイブ・プロフェッショナルであると言えると思います。

認定団体の認可を受けたショップかどうかを調べるには

必ずしも個人経営のショップが駄目だということではないので、誤解をして頂きたくないのですが、認定団体に登録して会員ステータスを維持しているダイブセンターは、保険に必ず入っていますので、非常に安心できる存在です。もしも、これから予約をしたいショップが、PADIで認可を受けているショップかどうかを調べるには、やはりPADIのサイトにある「ダイブショップ・ロケーター」を使います。

dive shop locator japan

海外のショップを検索するには、ここから画面を開きます

dive shop locator

ショップを見極めるもう1つの簡単な方法

 ダイビングショップのウエブサイトに、どこの認定団体の所属なのかを、明記していないものがあります。これが、無登録のダイブショップである確率は非常に高いです。通常、ダイビング認定団体から認可を受けているショップは、大々的にその認定団体のロゴを使っていたりします

まとめ

 スキューバダイビングは、空港で旅行保険に加入する際に聞かれる「危険なスポーツ」には分類されていませんが、安全のために決められているルールを守らないと、簡単に重大な事故を起こせてしまうスポーツだということをまずは理解することが大事です。

最重要チェック項目

 そのうえで、下記の2点を最優先チェック項目にしてダイブショップを選んでください。
 1.そのダイブショップはちゃんとショップとして水難事故に対応できる保険に入っているショップなのかどうか。
 2.ショップとして緊急用純酸素供給キットやファーストエイドキットを用意しているのかどうか(発展途上国でダイビングをする場合は特に要チェック)。
 3.そのショップにいるダイブ・プロフェッショナルは、更新済みでアクティブステータスのダイブマスターなのか、または更新済みで保険に加入済みのインストラクターなのかどうか。
 ショップとダイブプロの両方が保険に入っていないと、事故が起こった際に、なんの保証もできないわけなので・・・。しつこいようですが、サムギョプサルがどうのこうのというのはそのあとの話しです。

実は例外がある

 ダイブショップをやっているダイブプロフェッショナルが、ティーチングステータスでなくて良い場合があります。それは、フリーランスのインストラクターやダイブマスターを雇って講習を担当させ、自分は水に入らない、または講習に関わらないで、そのかわりにインストラクターがやってはいけない水中カメラで写真を撮るということをインストラクターの代わりに行うなど、一般のダイバーとして一緒に潜る場合です。ですので、一概に、ノンティーチングまたはノンアクティブだからといって騒いではいけません要は、講習を実施するインストラクターがちゃんとしていて、できればショップもちゃんと保険に加入していたほうが良いということです。

体験ダイビングで普通の深度へいくのは✖

 最近よくあるのが、ダイビングライセンスを持っていないのにすでに20本近い体験ダイビングをしているので、ボートで深い場所へ行きたいというようなリクエストだそうです。そもそも体験ダイビングはプールでやるもので、これを海の限定水域といって、波が荒くなくすぐに立ち上がれるような場所でもやっていいよという類のものです。20回も体験ダイビングをするということは、本来なら20冊もの同じ体験ダイビングプログラム用のブックレットをもらい、毎回マスククリアなどの基本スキルをやっているということになるのですが・・・。
 実は、認定団体が決めている体験ダイビングプログラムとは別に、ダイブショップやダイブガイドが独自にダイビングを体験させるプログラムをやっていることがこの混乱を生んでいます。
 通常のダイバーが行くような深度に行って魚を見たいのであれば、初級のライセンスコースを受講して、器材が故障したり、空気がなくなってしまった場合にどのように対応すれば良いのかを学んでから行くほうが遥かに安全です。旅行日程がないからといって、正規の手順を踏まないでダイビングをして、事故を起こしても誰も保証してくれないことを理解しておきましょう。

客の側で勝手に日数を決めても何も良いことはない

 ダイビングライセンスは普通に取得できるための日数がだいたい決まっています。ですので、まずはダイブショップの言い分を聞いてあげてください。そのうえでダイビングをしに行く旅行の日数を決めるべきです。
 「午後はショッピングに行きたいから、車を出せ、講習は午前中だけ開始は10時以降にしろ
 「休みが3日しか取れないから2日でオープン・ウォーター・ライセンス講習をやれ、帰りは早朝のフライトしか無かったから最終日は午前中で終われ」などというダイブ・ショップ泣かせのゲストも散見されるそうです。
 ちょっと横道に逸れますが、ひどいのになると、「ダイブマスターコースをやってそっちのダイブショップで働いてやるから、永住ビザの取得や就労許可証の発行をサポートしろ」などというふざけたリクエストも来るそうです・・・。唖然。
 まあ、それでも普通は、やさしく諭して十分な日程を確保するか、数回に分けて受講するかしたほうが良いと説得したり、うちはビザ・エージェントじゃないから、ビザのことなどできないし、人を雇うこともできないので、勘弁してねと、やさしく対応するわけです。スタッフも大変です。ときどき上記のようなモンスターゲストに振り回されてストレスが貯まりますから、ガス抜きが必要ですダイビングショップのスタッフが深酒をして酒屋で騒ぐのは、こんなことがあるからだと思いますすですので、そんな宴会に遭遇しても、温かい目でみてあげてください。笑。憂さ晴らしのサンミゲールライトの消費量が増える増える・・・。笑。
 本題にもどりますが、絶対にやってほしくないのは、講習が終わった次の日の早朝のフライトなどで帰る事です
 ダイビング講習は、複数の日にまたがって1日に複数回のダイビングをします。ですので、最低でもダイビング後18時間は飛行機に乗れません。しかし、18時間待てば減圧症などの圧力障害に罹患しないという保証はどこにもありません。18時間というのは、多くの場合18時間も経てば大丈夫だったという認識のうえで経験的に決めた時間に過ぎません。ですので、最終日は、登山やスカイダイビングなど高い場所へ行くことを避け、観光などダイビング以外のアクティビティを楽しむようにお勧めしています。
 また、早朝に到着して、そのまま講習に入るようなスケジュールを組むのもお勧めしません。ダイビング講習は知識開発で頭も使いますし、30キロ近い器材を背負っていくため体力も予想以上に消耗します。ですので、前泊して体調を整えてから講習に望んだほうが良いです。

ダイビング後の減圧症発症を予防するヒント

1、ダイビング後高い場所へは行かない
2、温泉や風呂など熱い湯に急に入らない
3、急な運動をしない
4、車で帰る場合も、山道など高所を通らないように気をつける
5、こまめな水分補給をする
上記の2と3は、血行が急に良くなることで減圧症を発症する場合があるためだそうです。

さいごに

 ダイビングは、ルールを守って正しく行えば、最高の趣味とリラクゼーションを教授できるスポーツです。そのためにも、もっと詳しくダイビングの事情を知ることは、ダイバーとして必須とも言えることです。世界最大のダイビング認定団体PADIには、優れたコース・カリキュラムがたくさんあります。初級のライセンスで満足せず、さらに上のランクを目指して、がんばってほしいものです。ぜひ、ルールを守って楽しいダイビングをしていきましょう。

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